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What's a Beautiful World 

アメリカでポスドクをしてい「た」有機化学者の日常から

旧正月

この国は中国の暦に従うので、この週末は年末に相当し、今日明日はお正月でナショナルホリデーです。

で、どれだけ賑わうのかとおもいきや、お店はほとんど閉店。。

昨日、妻と初めてこの国の観光地スポット的な場所へ行きましたが、人の少ないこと少ないこと。

いかに普段中国の方が多いのかっての表しているんでしょうか。

でもまぁ、行った先はリゾートホテルだったので流石にホテルは空いていました。



三つ隣接する57階建てのホテルの屋上に、その三つのビルを土台としておっきなプールが乗っかっています。

マリナなんとかっていうホテルの屋上SKY PARK。プールには入れませんでしたが、眺めは絶景でした。まるでCGのよう。遠くの海に停泊しているタンカーの群れが、ファイナルファンタジーか、X-MENのラストシーンのようで圧巻でした。入場料は1200円程度。夜景の方がもっとキレイだと思うので、夜行くのをオススメします。
WICKEDというショーも観たかったのですが、満席でチケット取れずに断念。また日を改めていくつもりです。


アメリカ式の、オンオフスタイルがしっかり身に着いてるので、昨日は一切研究に関することは触らず。でも今日は休日でしたが、家でできる注文書の作成を淡々と行っています。

事務作業ってのは、早く終われば終わるほど、自由な時間が増えるもの。当然と言えば当然ですが、仕事のスピードの大切さって、こーゆーちまちましたことの積み重ねでも差が出てくるから侮れないですよね。

そういえば、先週頭から、昨年私が最終選考で落ちたこの国最大の若手グラント選考会が繰り広げられているようです。噂を耳にしないところをみると、今年は化学専攻のFINALISTは居ないのかもしれません。

昨年の今を思うと、一年は早いものと感じますし、一年は人生におっきな変化起こすには十分な時間ですね。これからの一年、どう変化させようか、自分次第ですね。しっかり基礎固めできているように、旧正月を迎えて気を引き締めてます。

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もうすぐ二か月経過

早いものです。ここへきて二か月が経過しようとしています。

三日ほどまえに、ようやくバジェットのアカウントが利用可能になって、機器類の発注を開始しました。

さっそく、化学系の1階に隣接するストックルームにも足を運び、消耗品や溶媒なども搬入しました



もちろん、一人で。

一体何回6階と1階を往復したことか。。。

それでも全然まだまだ。

実験を始められるようになるまでには、ざっくり見積もってもあと2か月ほどかかる気がします。



本当に空っぽの、ゼロからラボを立ち上げる機会なんて、日本ではよほどのことが無い限りありえないですよね。教授の退官に伴って、準教授が昇進したり、もしくは他から教授が移ってくるとか。

で、その時には、かなりの機器や試薬が揃って引き継がれることと思います。



いやはや、ゼロから組み立ててここ最近感じてること、

「普段、なに不自由なく研究できる環境にいたことのありがたさ」。

これ、絶対解らないです、同じ体験しないと。

でもどうにか伝えたい、今、みなさんのいる環境はとても素晴らしいってことを。




そして、ひととおり揃わないと、実験を見切り発進させたら、必要な器具がないことに途中でで気付いて台無しになる可能性もあるので、初めはやはり慎重になっています。

もういっこ、感じているのは、いっこいっこ悩んで、見積もりとって、注文して、待って、ようやく手にした器具たちは、めちゃめちゃ大事に扱いたいって気持ちになっていること。

いや~~、これまでが恵まれすぎていたんでしょうね。器具があるからこそ研究ができて、そこから成果がうまれ、次のポジションやステップに繋がっているはずなのに、ありがたみを忘れてしまいがちです。


この気持ちが、実験の丁寧さに拍車をかけ、成果に結びついたらいいなと、具体的なメリットまで思いを巡らしてしまいます。そのために、初めから学生にすべてを揃い与えるのはやめようかと考えています。


もちろん、最低限のセットアップはして、自分でも実験を行っていくつもりですが。

学生にスペースを割り当てたとき、そこはゼロから自分でラインを組み立ててもらうことで、自分の居場所のありがたみを感じて欲しいものです。







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ダブルクラウド

年が明けて、もう1週間が経過しましたね~。

オフィスに初期設置されていたデスクトップの性能があまりよろしくないので、自分のノートPCを持参して主に使用しています。

ハブがある訳ではないので、ノートはワイヤレスでネット利用。デスクトップは主にメール処理と理論計算用に利用しています。

で、この二つのPC間のデータの授受がめんどくさかったんですよ。USBでいちいち何度もやり取りしたくなかったし、一方にダウンロードした論文PDFやそのたの書類をわざわざ移したりとかに時間使いたくない。


そこで、クラウドってやつを試してみました。SugersyncとMendeley desktopという二つのソフトを併用することで、論文PDFだけじゃなくその他のデータも、双方のPCで常に最新の状態に保てるようになりました。無料で。しかもMendeleyだけのリミットより多くのデータを取り扱うことができます。


設定するまでにいろいろ苦戦しましたが、いや~~~便利!

一方のソフトだけ利用している方は、是非双方利用でより快適な研究生活を送ってください。

赴任してデスクワーク漬けの日々を過ごしていてわかったのですが、直接やらなくてはいけない仕事意外のデータ探し・処理に如何に無駄な時間がとられていることか。(私だけかもしれませんが。。)


そんなことは無いと思っているみなさまも、是非一度自分のタイムスケジュールと実際に何をしていたかを見直してみてはいかがでしょうか?

そして気が向けば、ちょっと手を止めて、新しい管理ソフトを調べてみのもいいかもしれません。

設定や使い方に慣れるまで初めは一苦労するかもしれませんが、まだ1月です。
今やれば、一年間でおおきな差がでるかもしれません!

今年もオンオフしっかり、やるべき仕事はテキパキこなして、研究専念のために時間を有効活用したいですね。


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受けてたつ

着任当初は、半年くらい授業や雑務もなく、ラボセットアップに専念してもいい、という話でした。

ところがいざ入ってみると、すぐに授業の話が。でもこれは、まだ学生に顔を覚えて貰っていない私のことを気遣っていただいた、ということなので、実際学生集めも行っている事だし、有り難い話です。

それでも授業準備だけに時間を取られていてはいけないので、せっせせっせとまいにちオフィスで一人資料作り。ようやく1/3ほど終わったかな、という今日、また、新しい授業の担当の話。。


う~~ん、どうやら、ラボ立ち上げやプロジェクトの下調べだけに集中できるようすではないですね。でも、着任する前に決めていたことがあります。


受けてたつ。


今年一年は、ダブルブッキング以外ならどんなオファーも「やりましょう!」と。


経験値を上げるため、大学のシステムに慣れるため、多くの人に出会うため、できるだけいろんな種類の雑用を引き受けたい気持ちです。

似たような授業を二つも持つのも、現時点では場馴れするのにちょうどいいのかもしれません。


丁寧に資料を作っていましたが、このままでは間に合いそうにないので、要点をより絞ることにしました。



なんだか、まだまだ来そうな予感。

その為にも、ゆとりの準備を。

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挨拶

挨拶は大事です。特に初めの挨拶とその印象は、今後の関係を大きく左右します。これ、重要ですぞ。


でも着任してひと月経つというのに、まだ2割程度のfacultyメンバーとしか顔を合わせていない気がします。おなじDivision内なのに。職員って、もっとこう、会議やらセミナーで頻繁に会うのかと思っていました。

まぁでも30人以上のメンバーが6階の建物の個室に振り分けられていると考えると、同じ階はともかく別の階の人になんて日常ではほとんど会いませんね。


で、若いメンバーが多い学科ですが、やはりみんなをまとめ上げるHead等々、いろいろと立場が上の先生方もいらっしゃるわけです。でも先生方、よく海外出張されてたりと忙しいこともあって、ひと月経っても挨拶もできていない方がいました。この方、以前面接に来た時に、内定をほのめかしてくれた恩人。


着任した暁にはどうしても面と向かってご挨拶がしたかったので、一日に何度もオフィスへ足を運んできました。
が、一月経っても会えず。そのまま挨拶できない状態が続くよりは、しょうがないのでメールででもコンタクトしておこうと思い、早速送信!年も明けたことだし、新年のあいさつも込めて。

そしたら暫くして返信があり、案の定、一か月間海外出張だったらしく、ついさっき帰国したとのこと。


そっか~~だからオフィスに行っても居ないわけだなぁ~、と思いメールをよくみてみると、「ところで私は自分のオフィスじゃなくてHead用のオフィスに普段はいるからね」と。。


んがー。もし出張していなかったら、専用オフィスの存在に気付かなかった私は、ただの無礼者。。
あぶないあぶない。。


でもこれで、最低限きちんと挨拶したかった方々とはコンタクト取れました。

他のメンバーには、徐々に顔を合わせて行けたらとおもいます。

内側に入ると意外にもみんな優しいんですよ。面接時の印象から、いろいろ身構えていたんですけどね。

無駄なバリヤーを張る必要がなくなったぶん、エネルギーを研究に注ぎます。





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仕事初め

元旦は、同じ大学に努める日本人Facultyメンバーと三人で、5時間ほどプチ新年会をしました。みんなでワイワイやったのはここへきて初だったので、めちゃめちゃたのしかったです。いろいろ貴重な情報や体験談も聴けましたし。いやぁ~~どんな立場になっても、似たような境遇の仲間がいるってのは、いいもんですね。


新しい環境に飛び込む人は、まず最初にそれを探すべきかもしれません。私はその点で、もう既に恵まれています。



で、昨日2日は、近くのモールへお買いもの。
そして今日3日から仕事初めです。

この国では、中国の暦に従うので3日はふつうの平日です。(その分、二週間後くらいに旧暦のお正月があるようですが。)

ま~それでも土日月と三連休だったので、十分リフレッシュしましたし、これ以上家でダラダラするよりもシャキっと仕事始められてよかったと思います。

いつもどおり朝8時には出勤。でもこの時間には、ほとんど人はいません。みんな意外とゆっくりなんですね。その分夜遅くまでやっているのかもしれませんが、私は、アメリカ式、ダラダラ仕事をせず、長時間要するなら朝方で当面いくつもりです。

授業準備を結構がっつり作り上げているので(シンプルですが)思ってた以上に時間が掛かっていますが、着々と進んでいると思います。まだまだ実験を開始できる状況ではありませんが、早めに作り上げて、プロジェクトの推敲や新しいアイディア探しの為の勉強する時間に充てたいですね。


なにはともあれ、無事、今年も始動しました!


いくぞ。

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2012年

あけましておめでとうございます。

昨夜は妻と鍋をしながらひさびさにビールを飲み、二人でプチ忘年会をしました。
初夢は見たかなぁ。薄く曇っていたのでは初日の出は拝めず、というか寝てましたね。




研究生活に関して、去年は飛躍の年でした。




今年はの抱負は一言で、



「基礎作り」。




今年から二年くらいかけて作り上げる土台は、将来のラボの在り方を決めるほど重要だと思っています。なので、着任ひと月目にして既に焦る気持ちを持っている私は、目先の結果にとらわれないよう、しっかり腰を据えて、基礎を作りに専念したいと思っています。


ただ、基礎作り時期だからといって悠長に仕事を進めるのではなく、ひとつ一つを熟考した上で、迅速にスタイルを確立させたい。


具体的には、

1.ラボ設備・実験環境のセットアップを早めに終える。
2.メンバーを集める。
3.実験方法の基礎を徹底的に教え込み、自分の持っている技術を伝える。


もうすこし進めたいとこだけど、学生は8月にしか入学できないし、それまでにリクルートする必要があるので、およそここまで到達できれば一つの区切りかな。
また、人が一番大切なので人選には時間も掛けたいですし、他にも研究以外では授業やらいろいろあるので、欲張らずに基盤の構築に専念していきます。


今までは、自分で手を動かして結果を出していればよかったのですけどね~。

ラボにせよ授業にせよ、今年から加わる新しいキーワードは


「教える」


ってことだと感じています。




今年の年末、どう振り返っているか、たのしみですね。
化学者のトゥルーヒューマンショー、暖かく見守っていて下さいm(__)m




今年も一年、宜しくお願いいたします!
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2011まとめ

振り返って来年に備えたいと思います!


1月・就職面接。ひとつは玉砕。

2月・就活面接で某国へ再び。結果、保留。

3月・論文Angew受理&HOT PAPERに選ばれる。初ユニバーサルスタジオ。(震災(><))

4月・1月に面接した大学からOFFERゲット。交渉開始(→後にお断りする)。scienceに論文投稿。

5月・2月に面接した結果保留大学とskype授業&面接→(数日後)→ノーマルポジションのOFFERゲット。

6月・Scienceアクセプト!保留大学からスペシャルポジションのOFFERゲット。

7月・Science公表(C&ENEWS、RSC NEWSなどなどに取り上げられた)。妻が描いた絵がAngewの表紙に。ブログアクセス1000 m(__)m (なでしこJAPAN優勝!)

8月・ユニバーサルスタジオ。帰省。ビザ更新。プロポーザル2つ投稿。

9月・親友の挙式。基礎有機討論会参加。妻が描いた絵がOrganometallicsの表紙に

10月・夏に投稿したプロポーザル撃沈。初ディズニーハローウィン。引っ越し準備。

11月・ポスドク志望者にskypeインタビュー。ボス宅でフルコースディナー。お別れパーティー。引っ越し。

12月・新天地着。入居~生活セットアップ。独立:オリエンテーションの数々~ラボ始動準備、授業準備。夏に書いたプロポールの結果、研究企画賞受賞。論文 Chemistry A European Journal 受理!




きょうで、新天地へきて丁度1月が経過しました。ほんと、あっという間です。

いやぁ~~1月の時点では、こんな1年になるとは予想していませんでしたね。期待はしていましたが。

元旦に書いた日記で、今年の抱負は「独立」でした。無事達成できたことを振り返ると、もがき苦しんだなりの結果がついてきた気がします。



ひとことで、「飛躍の年」でした。



来年の抱負はもう決まっています(それは年明けに)。


今年も1年間、このブログに足を運んで頂きありがとうございました。そう言えば、ブログ開設してから1周年です。

みなさま、良いお年をお迎えくださいm(__)m!
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そういえば

アメリカから引っ越して、生活のセットアップをばたばたしている中、夏に応募していた、日本有機合成化学協会主催の研究企画賞の結果通知が届いた。

結果、見事受賞!
めっさ嬉しいです(><)

来年4月以降に助成金が振り込まれるとのこと。

研究費としては大きな金額ではないものの、自分で生み出したアイディアが認められるってのは自信に繋がりますね。でも、アイディアはアイディアでしかないし、お金もお金でしかない。研究者として、その二つから成果を産みだせるよう、気を引き締めてプロジェクトに臨みたいと思っています。


それにしても、ラボでは合成できず、しかも市販されていない必須原料を手に入れる手段を早く見つけなくては。。一歩目から苦戦しています。。コネもなにもない新任教員には、超えなくてはいけないハードルがたくさんあると実感してます。世界中どの試薬会社に受託依頼しても、今のところ100%がNoです。
まぁバリヤーが高ければ高いほど、競争相手を振り切ることができるのも事実ですよね。

依頼受託合成じゃなくて、ラボで合成に要する特注装置の購入を考え始めています。
ゼロから自分でやりますよー。

道なき道を突き進む覚悟はとっくにできていますから。



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残り一週間

ことしものこり一週間ですね。やり残したことはありませんか?

大学近辺は、みんな冬のバケーションで地元へ帰っているのか、閑散としています。


私は、ことし一杯は、来年度からの授業の準備に専念することに決めました。


分担するので実際に担当するのは10コマ程度なのですが、学会ではなく、理解していることをいかにうまく伝えるか、って点で、初授業の準備にはいろいろ時間をかけています。

でも、実際には、自分だったら、こういう感じで解りやすく教えて欲しかった、って思うような内容&構成で、伝えていきたいと心しています。


まだ化学に興味も無いような人に、化学の魅力を伝えるチャンスを得たわけですよ。

伝えきったうえでの選択は学生次第。でも、化学を興味の選択肢に入れる機会さえ与えられなかった学生って、化学者として勿体なく感じます。


その一期一会のタイミングが、将来何かのきっかけになるかもしれませんしね。


実際、今現在まだ生まれても居ない人たちと、いずれおなじラボで過ごす日がくるわけですよ、アカデミックって。

価値観の共有と、差異の認め合いから、熱い物語を産みだしたいです。


今までは、補欠~ランナーのみの役割でしたが、少しずつ走り方を伝える側にもなりつつ、加速していきたい気持ちです。


バトンリレー、周り続けています。
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去年、今年、来年

ふと、去年の今頃はなにをしていたのかなぁ、とブログを見直してみたら、プレゼンの準備で年末をすごしていましたね。

今年のクリスマスは、近くにあるモールで妻が発見したマンゴームースケーキを購入して、小さくお祝い。どうやら昨年はプレゼンの不安を抱えた一方でこれがアメリカ最後のクリスマスだと信じて、妻と映画をみたりディナーを食べたりしていた様子。

あの頃の自分に言ってやりたい、大丈夫だ!、と。いや、そん時準備していた面接は撃沈しましたけど、結果いろいろオーライなので。



そして、過去を振り返ったあとには、来年の今頃のことを想像しています。

一年で、状況が大きく変わるのがこの職の醍醐味と言いますか、良くも悪くも自分次第だとつくづく思います。

どんな面子が集い、どんな研究が動いていることか。たのしみです。



今日は妻を連れてラボへ。日曜なので他のラボもほとんど人も居ません。オフィスのPCで走らせていた計算結果をまとめ、もういっこ計算をスタートさせてきました。

まだラボは空っぽですが、計算なら今でもできますからね。今のうちにできることから一歩ずつスタートさせ、効率よく時間を使って研究に専念しようと思ってます。



それにしても、ここは暖かくて季節感が無いので、年末と言う感じがしません。。
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メリークリスマス!

ぶっはぁ~~~~~。シンガポールに来てはや3週間が経ちました!

引っ越し~生活のセットアップでバタバタしておりましたが、ようやくひととおり落ち着いたとところです。



大学赴任直後のこの三週間であったことを、いずれアカデミックに進む方のために羅列します。



学校編

ヒューマンリソース(人事)とのオリエンテーション(業務、給料、契約、IDアカウントなどなど)

研究科のヘッドと面談

Faculty memberにご挨拶

研究科のAdministration(事務)とオリエンテーション(鍵などをうけとる→ラボやメールボックスの確認)

就労ビザ獲得(事前に書類を準備して、到着してから正式に発行してもらう)

ファイナンシャルオフィスとやり取り(バジェットアカウントの登録、予算振り分け概要の提出)

図書館のオリエンテーション

保険への加入

企業の営業担当者と面談(試薬や器具など販売い担当者が毎日オフィスに訪れます。。)

その他(名刺作成、器具や試薬ストックルーム担当者とやりとり)

試薬・器具の見積もり書(quotation)の作成





生活編

スタッフ入居施設への入居手続き

海外からの引っ越し荷物の受け取り

生活用品の購入と搬送の受け取り

学会やそのたの機関へ住所変更手続き

銀行口座開設

アメリカの銀行から、マネートランスファー(Wire transfer)して生活資金の調達

教員に相応しい服の購入。。





いやぁ~~これまで肉体労働派で実験バリバリやってきていたので、このデスクワークの山は集中力を保つのが結構大変。でもゼロからラボを立ち上げるってのは、時間のかかることなんですね。

私は恵まれていることに、同じ化学科に日本人のfacultyの先輩が数人いらっしゃって、みんなとても親切かつ丁寧にアドバイスしてくれるので心強いです。いずれ一緒にこの学科を盛り上げていくことで、恩返しできればと思っています。



そして、予想外だったことに、来年から早速授業を少し担当することになりました。いまその準備も行っています。今のうちにいろんな経験を積んで、早くここのシステムに慣れ、自分の研究を築いていけたらと思ってます。


ようやく一息つけたところで、もうあと一週間で大晦日&新年なんですね。
そのまえに、みなさま、メリークリスマス!




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ポスドク終了

昨日、ラボ最終日でした。

前日夜に測定を開始したX線は、夜中にマシンのトラブルがあり残念ながら構造を見ることができませんでした。

まーこればかっりはしかたないですね。


で、妻と一緒にちょっといいウイスキーとおつまみを持っていき、ラボのみんなへ挨拶した後、ラボ全員からいろいろお土産を頂き、夜からは近くにあるバーでお別れパーティをしました。


7:30からお店が閉まる夜1時まで、みんなでわいわい楽しみました。





がっつり4年半やりきった。

心残りや後悔なんぞは全くありません。

それでも淋しいというか侘しいという気持ちは生まれてくるもんなんですね。

でもそれは、現状維持・保身を好む人間の自己防衛のような反応である気がします。

いいことですね、それを感じてる時って前に進んでいる時ですから。



これで、私のポスドク生活は終了しました。

最高のボスに恵まれ、いろいろあったけど、トータルで、
素晴らしいポスドク生活だったと感じてます。



明後日にはアメリカを発ちます。

日本に数日滞在していろいろ準備したあと、いよいよシンガポールでラボの立ち上げを開始します!

もう気持ちは切り替わりはじめています。




次の更新は、シンガポールからでしょう。

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X線復活!

明日がラボに行くのは最後の日。

で、今日の午後、故障中だったX線が復活しました。

私の最後の結晶をマウントし、現在構造解析中。

結晶の質があまり良くはないので、どうなるか解りませんが、すくなくとも構造は見たい!

明日、ラボ最後の日に、望んでいた化合物の構造をみれるよう祈りつつ、お世話になった自分のスペースの掃除を丁寧に行いました。



明日午前中には引っ越し会社の人が来て、送る荷物を持っていってくれます。


家のネットも解約しました。

部屋も閑散としてて、引っ越しまえの感じになってます。

いよいよですなぁ~。


そして気が付けば、今年も残り6週間!!!

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周期表

化学の基礎中の基礎、周期表。

周期表の意味する本質を完全に理解できる者は、間違いなく化学者として成功する、と私は思っています。

それくらい、大事なテーブル。

各元素の性質をグループ化して端的に理解しやすくまとまっている素晴らしい規則性だと思います。


ただ、「グループ化」は、あくまでも我々が理解しやすいように線引きしたものであるということ。

ここに属するから、Aという性質はもたない・・・・というメガネを気付かないうちにかけさせられている研究者がたくさんいます。


その見方が、元素のもつ可能性を殺してしまっている、と思うのです。

便利かつ優れた周期表ですが、そんなおおきな落とし穴があることに気付かないといけないな、と最近感じています。


今日もサバティカル・S教授とめっさ熱いディスカッションした結果、整然と並ぶ元素達が、先入観から飛び出すことで、これまでの常識を覆すような可能性をもっていることを発見しました。頭の中で、周期表にパズルのようにハマっていた元素がばらばらと音をたてて崩れていく感覚でした。


コンフィデンシャルなので詳細は明かせないため、解りづらいかもしれませんが、「常識にとらわれない」というチープな言葉が、しっくり意味を持ったのを実感しました。



まー見ていてください、面白いことをたくさんやりたいと思います!



そして、テーマ、アイディアに困った研究者の皆様、是非周期表をもう一度見直して、この元素でもあんなことができる、と逆の発想に思いを巡らせて見て下さい。

元素が周期表から外れたとき、きっと可能性が広がっているはずです。





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最後の結晶

実質ラボで手を動かせるのは残り4日。

最後のプロジェクト、最後の結晶をこの土壇場で出しました!が、X線解析装置が故障中・・・。。。

なんとか出て行く前に直ってくれ~~~い(><)




そう言えば、先週から、FLPで有名なカナダの大御所S教授が、サバティカルってやつでうちのラボに滞在してます。

サバティカルって、日本ではほとんど無い習慣ですよね。

ようは、教授クラスの人が、所属機関を離れて半分バケーション、半分趣味研究のような期間が与えられる制度。

初めの数日間、S教授は、私のすぐ後ろのデスクでのんびり論文を読んだりリラックスして日々を過ごしていました。

こんなチャンス、滅多にない。というか、この時期にS教授がうちのラボにしかも私の後ろの席でサバティカルだなんて、これも何かの縁!出て行くまでの限られた時間のなかで、この研究者から得られるものを全部吸収したい!

というわけで、他のラボメイトが遠慮がちに対応しているなか、積極的にディスカッションを持ちかけています。毎日、めちゃめちゃ熱いディスカッション。サバティカルなのにリラックスできてないかもしれません(f^^;)





で、それを時々羨ましそうな切ない目で眺めながら通り過ぎていくボス。。



ボス・・・浮気じゃないっすよ。

独立を前に、親離れ・子離れしなくてはいけないんです。


ん~~~~そんなボスに最後の結晶構造、なんとか贈ってあげたいなぁ。

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晩餐

渡米した当時は、何度かラボ内のパーティをボス宅で行っていましたが、ここ数年はまるっきりありませんでした。

で、昨晩、ボス宅でのディナーに、妻と一緒にとご招待されました。ラボメンバーから、夫婦だけでのご招待はかなりレア。


他にも、元同僚フランス人カップルとその母親が招待されてました。


軽くビールやワインで雑談しつつ、料理の準備を待っているとダイニングに案内されました。男女交互になるように、かつ、それぞれカップルは隣同士にならないようにボスが座席を指定。

シャンデリアがあるそのダイニングルームには、ワイングラスとお皿、ナイフやフォークがセットされていて、まるで高級レストラン。

まずはパンと共に、カリフラワーとブイヤベース二種類のスープが運ばれてきました。
私はカリフラワースープをチョイス。チーズキューブを加えて頂きました。


次にラムのオーブン焼きが二種類。ガーリックオリーブオイルのプレーンな味付けと、アンチョビー風味のスパイスの効いたもの。付け合せに、おおきなアスパラガスも出てきました。


その後、なんと、フランスからわざわざ取り寄せてくれたという、7種類ものチーズ。マイルドなやつから、ラスボス級に強烈な臭いを発する奴まで、すこしずつ味見をしながら、パンとワインと共に楽しみました。いやーフランスチーズの奥深さというか臭いのマジックアワーを体験しましたね。

で、最後は焼きメレンゲと5種類フルーツのチョコレートムースかけ。



親戚の家やお店とかではない場所で、人生で初めて、フルコースのおもてなしを受けました。



ボスも終始ご機嫌で、

あぁ、私がこのラボで研究してきた4年半の評価、というか、論文だけじゃなくボスの家族との信頼含め、ここで築くことができたものが、この晩餐に現れている気がして嬉しくてたまりませんでした。

食事中の会話は、別に私のアメリカ生活を振り返るわけでもなく、他愛もない世間話やボスの息子のサッカーの話とかなのですが、お互い感謝の気持ちが現れている、そんなひと時でした。


でも、私、日本人だからでしょうか、「ゲスト」慣れしていないんですよね。そんな、気を使わずに!って思ってしまいます。。

そんな時の安心アイテム、サプライズプレゼント!

ラボ最終日に渡すつもりだった、ボス夫婦&息子へのお土産を贈呈しました。ボスには、有田焼に入ったウイスキー響21年を。ボス妻には、和風刺繍の入ったポーチ。で、息子には、上野駅の専門店で、子供たちと接戦の末勝ち取って大人買いした、レアキャラが入っているポケモンカードのセットを。みんなめちゃめちゃ喜んでましたね。

4時間弱があっという間でした。

ちょっと早いけど、ボス、4年半、本当にお世話になりました!!

でもあと一週間、ここでできることを全力でやりますぜ。
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カウントダウン

アメリカを去る日まで、丁度二週間を切りました。

カウントダウンです・・・・現在進行中のプロジェクトの。。



原料は尽きました。手元には、キレイなターゲット化合物の粉末があり、各スペクトル測定はほぼ完了しています。この化合物、ほぼ間違いなく目的としていたやつだと思いますが、あとは構造をあきらかにできればプロジェクト完了なのです。

必要なのは、この手元にある粉末から単結晶を作って、X線で結晶構造を解析するのみ。

取れれば、そのままかなりいい論文になると思います。



で、ここ数週間、たった一つの単結晶を取ることだけに集中してきましたが、どうしてかうまくいかない。こんなにきれいな赤い粉末を大量に投入しているのに。

で、今日、ふと思い立って、熱反応を検討してみたら、ある一定の温度で徐々に変身することが発覚しました。

なるほど・・・きっと再結晶をおこなっている間にも、ちょっとずつ別の化合物に変身していて、変身した奴が単結晶の生成を邪魔してるんですね。


ここへきてようやく原因がわかった!


解りさえすれば、結晶をとる手法を変えるのみ。


出発までに、構造をあきらかにできれば、わたしの論文。だめなら、だれか引き継いだ人が手柄を持っていくことになるでしょう。



このあと一歩の状況まで、半年以上費やしたので、どうか自分の手で世に送り出したいですね。



最後まで、全力でいきます!
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ポスドクインタビュー

私のラボに応募してきたポスドクのインタビューを昨夜行いました。SKYPEで。

コンフィデンシャルなので詳細は明かせませんが、おそらく私の人生で初めてオフィシャルな面接官になった日だと思います。

選ぶ側になると、いろいろ違った視点で面接というものが見えてきますね。

でも根本的に私の場合は、

(1)化学(研究)に対して誠実であること
(2)心身健康であること

が最低条件なので、そこをクリアしてくれれば、予算の許す限りの人数を費やして、徹底的にやりたい化学で溢れています。

現在、まだなやんでいるところですね~。どうしようかなぁ。。



で、最近わたしの廻りでは、同年代の方が独立しテニュアトラックとしてラボを運営し始めていて、いろいろ話す機会があります。

そういった若手ラボに「ポスドク」としてアプライしている人へむけてちょっとした助言を。



若手ラボPIは、テニュアを目指してるため、即戦力を求めています。一方で、ラボ立ち上げ初期段階の運営の重要性をとてもシリアスに考えています。初動が今後のラボの環境を決めるだろう、と。


で、この際なのではっきり言いますが、「ポスドクは毒」になり兼ねないと思っているPI、結構います。いや、ほとんどそうなんだな、ってのが現在の印象です。


新しく入る学生に、自分のやり方ではなく、ポスドクのやり方が蔓延し、それがラボの文化になりかねないためです。(だから素直さが重要視されます)。また、長くてもポスドクは3年程度で去るため、後半は彼ら自身、次のポジション探しのため実質的な労働量が減るということまで考慮しています。



で、その上で、成果を対給料並みかそれ以上出せる可能性が無い人は取らない、と言うの現状です。


この辺の視点って、自分や周りの人がそのような立場になってはじめて気づいたことですね。



逆に言いましょう。

これまでの研究に関する知識・技術は保ちつつ、新しい方法を受け入れる素直さ(変なプライドを持っていないこと)が、ひとつ、大切な要素となりえます。ポスドクは、ゼロからのスタートとして、その上で、吸収~成果に結びつける能力をアピールできるといいですね。

もう一つは、帰る場所の候補がある人、もしくはその実力がある人もいいですね。大した仕事もしなかった上に、次の就職活動の支援とその間の給料も支払う必要があるとなると、敬遠されます。

ぜひ、頭のどこかに抑えておくと、ポスドクポジション探しの役に立つのではないでしょうか。



で、ぶっちゃけ、(これが大御所の教授の下とかなら話は別でしょうけど、)若手PIのラボにポスドクとして入る~テニュアトラックを獲得する、という過程が、アカデミックキャリアでは現在一番難しいことのような気がしています。(コネがある場合は別ですが。)


ただ、それを達成し、めちゃめちゃ成功している同年代の日本人化学者が居ることを知っているので、いろんな可能性はあると思います。



その上でも挑戦する熱い思いがあるのなら、大丈夫。


集まれ、化学会の地球防衛軍!

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パエリア学

先週末、スペイン人の同僚から、パエリアの作り方を直伝して貰いました。インターナショナルなラボに居る特権ですね!普段、イカとかタコを好んでは食べないのですが、めちゃめちゃ美味しかったです。ベイリーフってやつが、(最終的には食べれないくせに)あそこまでいい役割をする調味料だとは思っていませんでした。

4年前、ハネムーンでバルセロナへ行った時、4泊くらいした中で、3回はパエリアをディナーで食べまくってました。それくらい、パエリアってやつは衝撃をうけたメニュー。日本に居たら、わざわざ探して食べに行くじゃんるではなかったのですが、本場のパエリアを食べたことが無い人は、人生で一度は是非食べて見て下さい!!


絶品、ってやつに度々出会うと、生きてて楽しいと思えてしょうがない。


食べ物に限らないのですが、演劇・映画・音楽・美術・テーマパークに・自然・・・と、きっと世界にはまだ触れていないたくさんの絶品が数多くあるようです。

一生懸命働いて、時々貯めたお金で絶品を味わっていると、あっという間ですね、人間の寿命なんて。


これは・・・地球ってたまりませんなぁ(><)


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